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2005年 04月 05日
(『橋ものがたり』・新潮文庫)
永代橋で倒れていた女を介抱する。おさとと言った。 親しくつきあうようになる。 しかし飲み屋で酌取りをしているおさとには亭主がいた。 その子分たちに脅され、ひどい傷を負う。 そんな新蔵をおさとは介抱しそのまま一緒に暮らすようになる。 六年たって忽然としていなくなる。 島送りになった亭主が帰ってきたのだ。船の上で死んだ。おさとは 亭主の葬式を済ませて、また新蔵のもとに帰ってきた。 「今度はだいじょうぶだろうな」と新蔵がいった。 おさとはまだすすり泣いていた。 おさとの心理描写とか、容姿の描写がそんなにあるわけではないのに、 なぜこうもけなげな愛らしさや立ち居振る舞いの奥ゆかしさが伝わってくるのか、 不思議である。 またなぜそのような世界の男といっしょになったのかはいっさい触れて いないが、もの悲しさが伝わってくる。
by origane1
| 2005-04-05 20:03
| 川霧
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