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2005年 04月 05日
(『橋ものがたり』・新潮文庫)
三年前、小さな船宿のおかみ小峯と船頭の吉蔵が駆け落ちした。 しかし次第に二人の間に溝ができる。 小峯の言うがままに住居を転々とするが、川向こうに行くことだけは許さなかった。 さいごには永代橋のちかい深川相生町に引っ越す。 そこで小峯がでていかないように浪人小谷善左衛門に見張りを頼んで仕事に出かける。 吉蔵は船を出した。その客にお峯の亭主利兵衛がいた。 こっぴどくやられた。帰ってくるとお峯が永代橋の橋際から川向こうの霊岸 寺のほうを見ていた。 亭主の利兵衛が下の者を使って、お峰の居所を探し当てた。 お峰もここらが潮時、吉蔵のためにも堀江町が戻ることにした。 帰ってきた吉蔵はお峰を殺そうとして追いかける。そんな吉蔵を浪人は止める。 「いとおしかったら殺してはならない」という浪人の眼に涙があった。 浪人は以前に不義の噂のあった自分の妻を殺している。その後悔があった。 その涙の意味を吉蔵は理解した。そしてお峰が橋を渡っていくのを見送った。
by origane1
| 2005-04-05 19:55
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